【ラウレス硫酸Na配合シャンプー】ケアに適さない3つの理由と1つの使い道
ラウレス硫酸Naとはシャンプーに含まれる洗浄成分のことです。
ネットで調べると色々な情報が出てきてどれが本当なのかわからなくなってしまいますよね。
- ラウレス硫酸Naとは
- ラウレス硫酸Na入りシャンプーをおすすめしない理由
- ラウレス硫酸Naシャンプーの使い道
この記事ではシャンプーの洗浄成分であるラウレス硫酸Naについてわかりやすく解説していきます。
ラウレス硫酸Naとは
ラウレス硫酸Naとはシャンプーに含まれる洗浄成分のひとつです。
市販クラスのシャンプーにはほぼ確実に配合されているのもこの洗浄成分で大量生産されるのに適した安価な成分でもあります。
ラウレス硫酸Na配合シャンプーは実は美容室専売品でもあります。
実は結構人気のシャンプーでもメインの洗浄成分はラウレス硫酸Naだったりするのです。
ラウリル硫酸との違い
ラウレス硫酸Naとよく似た名前でラウリル硫酸Naという成分があります。
この成分は昔からある成分のひとつで問題視されてきている成分で、分子が小さく髪の毛や頭皮に残留しやすい成分です。
髪の毛はタンパク質からできていますがラウリル硫酸はタンパク質を変性させる性質もあります。
さらに分子が小さいため水で洗い流せないこともあり髪の毛や頭皮をダメージさせ続けてしまうことに。
ラウリル硫酸が改良されて分子が大きくなって刺激性が緩和された成分がラウレス硫酸Naというわけです。
ラウレス硫酸Naのデメリット
ラウレス硫酸Naにはネットで書かれているような経皮毒やタンパク変性といった心配はありません。
ラウリル硫酸Naと混同している情報も多いです。
かといってラウレス硫酸Naが配合しているシャンプーが良いシャンプーかと言われれば答えはNOです。
洗浄力が強すぎる
これがデメリットの全てと言っても過言ではないです。
毎日の汚れや皮脂のおよそ8割はシャンプーをする前のすすぎでおちます。(もちろんシャンプーはしてくださいね。)
ですので洗浄成分が強すぎるというのは、頭皮や髪の毛のキューティクルを傷つける原因となりダメージが気になる人にはかなり不向きです。
ちなみにぼくは水仕事で爪がはがれたことがあるくらい敏感肌なのでラウレス硫酸の配合しているシャンプーをメインでは使っていません。
個人差はあるので僕みたいなトラブルはそうそうないとは思いますが敏感肌や乾燥肌の人には向いていない可能性が高いです。
じゃあなんであのシャンプーは手触りいいの?
ってなるかもしれませんがそういうシャンプーはだいたいシリコンなどの感触剤が配合されています。

脱脂力があるシャンプーで洗ってシリコンで手触りをよくするというのが市販シャンプーの常套手段です。
>>【シリコン入りシャンプーが悪いは嘘?】メリット&デメリットをプロが解説でも解説しているのですが、シリコン自体が悪いのではないです。
シャンプーの処方として強すぎる洗浄力をシリコンによってごまかしていることが問題。
カラーやパーマの持ちが悪くなる
ラウレス系やラウリル系を使ったシャンプーでは洗浄成分が強くキューティクルやコルテックスを結びつける役割のあるCMCとよばれる成分をがっつり剥がしていきます。
髪の中で栄養の接着剤のような役割をしている成分。
ダメージした際にはじめに失われそこから内部の栄養が流出します。
CMCが失われると髪の硬さやうねりを増長させる原因にもなります。
CMCは構成の半分がタンパク質、残りは
- 18ーMEA
- パルミチン酸
- オレイン酸
- パルミトレイン酸
- セラミド
- コレステロール
それが剥がれた隙間からカラーやパーマの保湿成分が流れ出てしまい、カラーやパーマの持ちが悪くなる原因の1つとなります。
カラーやパーマの持ちで悩んでる方は自宅で使用しているシャンプーの洗浄成分が強いことが原因の1つと思われます。
シャンプーにかかるコストを抑えたがために、美容院にかかるコストがかかっては元も子もないですよね?
自宅でのシャンプーはカラー・パーマの持ちに直結するのでシャンプーは自分にあったものをしっかりと選ぶことで持続力も変化していきます。
頭皮や髪の毛を乾燥させる
敏感肌や乾燥肌の人はラウレス系、ラウリル系の洗浄成分が強すぎることで頭皮トラブルに至ることも。
実際に乾燥肌のぼくはラウレス系を使い続けるとフケが出ます。
一回のシャンプーでトラブルが起きることはないですが、シャンプーは毎日使い続けるものなので頭皮の乾燥を避けたい人にも向かないといえます。
スキンケアは皮膚に優しいものでしていてもシャンプーを同じに考えない人もこれまた多いですね。
>>【原因と症状別の選び方も解説】フケ・かゆみ対策におすすめな市販シャンプー特集
ラウレス硫酸Naシャンプーの使い道
ラウリルとちがいラウレス硫酸Naはかなり刺激性が緩和されているので実は使い道が全くないわけではありません。
どんな人におすすめか合わせて紹介していきます。
皮脂分泌の多い人
皮脂分泌が多い人は汚れが取りきれていないと過酸化脂質をうむ原因になりますので洗浄力の強いシャンプーは適しています。
シリコン除去
シリコンがでべたついているときのシリコン除去についても高い洗浄力のラウレス硫酸Naは効果を発揮します。
実はアミノ酸系の髪や頭皮に優しいシャンプーだけでは合わない可能性もあります。
そんなときにサブシャンプーとしてラウレス硫酸Na主剤のシャンプーを使う事で髪の調子を良くすることも可能です。
詳しくは「【種類別おすすめ】シャンプーを500以上試してきたプロはこう選ぶ【使い分けが美髪の鍵】」で解説しています。
整髪料落とし
お湯だけではなかなか落ちないワックスなどの整髪料もアミノ酸系洗浄成分の優しくてマイルドな泡では落ちないこともあります。
そんな時はラウレス硫酸Na配合シャンプーを使うのも悪くないです。
2本使いのクレンジング用
>>【目的別おすすめシャンプー】シャンプーを500以上試してきたプロが推奨の記事でも解説しているのですが、シャンプーは2本持っておくと◎
シャンプーの合わないを回避できます。
そんな時にラウレス硫酸Naが主剤のシャンプーであってもサブのクレンジング用として活用できます。
【まとめ】ラウレス硫酸Na配合シャンプーについて
あなたが皮脂分泌が多かったり整髪料をべたべたつけまくるタイプではないなら、メイン使用にはラウレス硫酸Na主剤のシャンプーをなるべく避けることをおすすめします。
髪の毛を伸ばし中だったり乾燥しやすい人ならなおさらです。
ただし、ポイントでの使用でなら髪の調子を良くしてくれます。